有機硫黄ガスとCLAW仮説
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海洋植物は海水中のSO42-イオンを使って、浸透圧調整に使うDMSPを生合成します。DMSPが分解するとDMSになります。DMSは大気へ放出されると硫酸塩粒子を作る元になります。海水中でDMSはメタンチオール(MeSH)になり、さらに光分解してCOSやCS2になります。
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CLAW仮説とは、Charlson, Lovelock, Andreae, Warren Nature (1987)で提唱された、温暖化すると、海洋植物が有機硫黄ガスの一種のDMSを放出することで、寒冷化作用が生まれることを提唱した仮説です。
① 地球が温暖化すると、② 海洋植物による光合成が活発になる
③ 海洋植物が増えると、海洋植物によるDMS生成が増えて、大気へのDMS放出量が増える
④ 大気へのDMS放出が増えると、DMS由来の二酸化硫黄と硫酸塩微粒子が増える。
⑤ DMS由来の硫酸塩微粒子が増えると、雲粒に成長する粒子核(雲核)の数が増える
⑥ 雲核の数が増えれば、雲粒一つ一つのサイズが小さくなる
⑦ 雲粒一つ一つのサイズが小さくなると、雲が太陽光を反射する率(アルベド)が上昇する。
雨として降る頻度が減るので、雲の滞留時間が増える⑧ 雲のアルベド上昇と、雲の滞留時間が増えることで、地表面付近を寒冷化させる効果が生まれる。
①→②→・・→⑧ の一連のことが起こることで、気候を緩和する機能を地球自らが備えていることを提唱したものです。
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Robert J. Charlson, James E. Lovelock, Meinrat O. Andreae & Stephen G. Warren, Oceanic phytoplankton, atmospheric sulphur, cloud albedo and climate, Nature, 326, pages655–661(1987).
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海洋生物相により生成される硫化ジメチル(DMS)は,大気中の酸化反応を経て雲凝結核(CCN)となる硫酸エアロゾル粒子を生成されます。 DMS放出量の変化は地球の放射収支に影響を与える可能性があります。この研究の課題をまとめています。
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