厚岸町における牡蠣養殖は、町を支える重要な産業の一つです。昔は自然発生した牡蠣を採集する粗放的な漁業が行われていましたが、昭和50年代後半から再生産が困難になり、宮城県産種苗を使った牡蠣養殖が始まりました。平成になると他県産のホタテ盤に牡蠣が付いた種苗と並行して、地元で種苗を作ろうとする動きが活発になり、厚岸町独自でシングルシード(single seed)方式と呼ばれる人工種苗生産に取り組むことになりました。この方式で生産された牡蠣は、篭の中で波に揺られ転がりながら育つため、殻に膨らみがつくのと粒揃いになるのが特徴で、生食用殻付き牡蠣として出荷されています。下の動画では、籠の中で養殖されている牡蠣や出荷のために行われる一連の過程がご覧いただけます。