数値流体力学解析(Computational Fluid Dynamics;CFD解析)
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CFD解析はComputational Fluid Dynamicsの略称で、日本語では「数値流体力学解析」と訳されます。
CFD解析では、流体の運動方程式と連続の式をコンピュータ上で解くことで、解析対象物の周囲の流場をシミュレーションする手法です。
工学的な分野では、飛行機、車、船といった様々な分野で、すでに一般的に用いられています。
CFD解析を行うことで「解析対象の周りにどのような流れが発生しているか?」「空気抵抗は大きさはどれくらいか?」といったことを明らかにできます。
CFD解析のメリットとしては、製品設計の効率化が挙げられます。
工業製品(例えば車)を設計する場合、試作品模型を作成して、その模型の特性を実験で事前検討する必要があります。
しかし、模型を作製するにもコストと時間がかかります。
これをCFD解析で一部代替することで、実際の模型を作製せずに「解析対象の周りにどのような流れが発生しているか?」「空気抵抗は大きさはどれくらいか?」といったことを事前検討することができます。
このことにより、製品設計の効率化につながります。
ただし、CFD解析はあくまでも「シミュレーション」であり、現実の現象を再現できているかを常に検証する必要があります。
このため、CFD解析を実施するときには、模型実験等によって実現象との比較・検討を行いながら研究を進めることが重要です。
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CFD解析では「連続の式」と「ナビエ・ストークス方程式」と呼ばれる方程式をPCで解くことによって、対象物周囲の流れをシミュレーションしています。
連続の式
ナビエ・ストークス方程式
ややこしく感じるかもしれませんが、連続の式は質量保存の法則によって導かれる式です。
またナビエ・ストークス方程式は、流体の性質により複雑な式形状になっていますが、流体におけるF=maに該当します。
微小な流体要旨にかかる力の釣り合いが以下の様になることから、導かれる運動方程式です。
(加速度)= (圧力)+(粘性力)+(外力)
※厳密な説明は省いております
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CFD解析は以下の様な手順で行われます。
1:形状作成
2:メッシュ分割
3:条件設定
4:計算
5:可視化
ここでは、以下のような非常に単純な水路に水を流すときを例にして説明します。
1:形状作成
まず初めに、上記の形状をPC上でCADによって作成、設計します。
2:メッシュ分割
作成した形状を、複数の細かい要素に分割します。この作業を「メッシュ分割」と呼びます。
3:条件設定
続いて、計算の条件設定を行います。
具体的には
・どこから流れを入れて、どこから出すか?
・流れの強さはどのくらいか?
・乱流モデルの設定
・離散化・計算手法
等を設定します。
※厳密な説明は省いております
4:計算
設定した計算条件に基づいて、連続の式とナビエ・ストークス方程式を解きます。
このとき、各メッシュで連続の式とナビエ・ストークス方程式を差分化することで、近似的に解いていきます。5:可視化
最後に、流れの可視化を行います。
例えば、「どの箇所にどのくらいの強さの流れが発生するか?」といったことを明らかにします。
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