海洋応用生命科学部門・増殖生物学分野 淡水増殖研究室
撮影協力 美深町
電子タグを埋め込むことで個体を識別しています。大きなチョウザメを捕まえるのは一苦労。
チョウザメを網に入れたり、ヒトが抱えたりして測定します。つりはかりや体重計を用います。測定後は風袋量(網やヒトの重さ)を引いて、チョウザメの重さを計算します。
チョウザメの卵の成熟能や排卵能を検査するため、魚体に太い針(検卵器)を刺して卵巣片を取り出します。切開部分が小さくすむため、チョウザメの回復が早いことが利点です。
チョウザメの卵の成熟能や排卵能を検査するため、魚体を切開しチューブを挿入して、卵濾胞(らんろほう)を取り出します。切開後は傷の縫合を行います。
チョウザメの卵の成熟能や排卵能を検査するため、卵をシャーレ内で培養します。
メスのチョウザメに採卵の2日前からホルモンを投与し、卵成熟と排卵を誘導します。自然排卵したことを確認後、腹部を押して卵を取ります。
オスのチョウザメに採精の1日前からホルモンを投与し、排精を誘導します。チューブ付きのシリンジで精子を採取し、冷やして保管します。
採卵後、卵を3分の1海水で洗い、淡水に置換します。人工授精の前に精子の状態を観察します。
合格した精子を卵にかけて1分間静置し、人工授精を行います。卵は粘り気が強いため、1%ウレア、0.1%タンニンを用いて脱粘作業を行います。
その後、ハッチングジャーに収容し、淡水をかけ流しながら孵化を待ちます。
孵化前は卵の中でくるくる回ります。尾から先に出て、卵の殻を被ったまま泳ぎ始めることもあります。動画は12℃のインキュベータ内で撮影しました。