ヤドカリ絡みで初めて日本を離れたのは,修士2年の終わりである(2012 年2月)。渡航先のニュージーランドには,Pagurus traversi と P. novizealandiae というホンヤドカリ属の固有種 endemic species がいる。W 先生が現地の M 教授協力の下でこれら2種の調査をすることになったので,修士論文の提出と口頭審査を終えた私も,T 先輩と共にお供させていただいた(完全に卒業旅行気分である)。まだまだ冬真っ盛りの北海道からたどり着いた人生初の南半球は,暑くも寒くもなく,さわやかな風が吹き抜ける夏の終わり。充実した 20 日間を過ごした。