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    • 北海道東部の厚岸湖で採取したイサザアミ類(以下,アミ)とシモフリカジカ(以下,カジカ)を用いて,北海道大学北方生物圏フィールド科学センター厚岸臨海実験所にて飼育実験を行いました。マイクロプラスチックは,粒径30 μm の蛍光ポリエチレン粒子を用いました。水中からの直接経路によるマイクロプラスチックの摂取は,マイクロプラスチックを2 つの異なる濃度(200,2000 μg/L)で海水中に入れた水槽でカジカを飼育することで調べました(水中区)。一方,餌生物を介した間接経路によるマイクロプラスチックの摂取は,同じ濃度条件でマイクロプラスチックに曝したアミ(図2)を,マイクロプラスチックの入っていない水槽内のカジカへ与えることで調査しました(アミ区)。それぞれの処理区で,カジカの消化管内に蓄積したマイクロプラスチックの量と粒径を定量し,処理区間で比較しました。


    • 図2.マイクロプラスチック(蛍光ビーズ)を取り込んだアミ。蛍光ビーズが取り込まれた胃の部分を白丸で示す。