セクションアウトライン


    • 用語集 PMF(ピーエムエフ):ペプチドマスフィンガープリンティング
      アイソトープ:同位体
      同位体(どういたい):原子番号が同じで、中性子数の異なる核種を互いに同位体という
      ヒストグラム:縦軸に度数、横軸に階級をとるグラフ
      モノアイソトピックマス:モノアイソトピック質量、単一の同位体から成る分子の質量

      字幕 1
      00:00:05,605 --> 00:00:10,577
      タンパク質の同定に使う
      分子量の値としては

      2
      00:00:10,577 --> 00:00:14,914
      集まっているピークの中の
      一番分子量の小さなもの

      3
      00:00:14,914 --> 00:00:17,17
      一番左側のものを使います

      4
      00:00:17,17 --> 00:00:25,658
      それは モノアイソトピックマス
      といいます

      5
      00:00:25,658 --> 00:00:30,830
      アイソトピックとは何かというと
      アイソトープは同位体のことです

      6
      00:00:30,830 --> 00:00:36,770
      ピークが複数に
      1ずつずれて出てくるのは

      7
      00:00:36,770 --> 00:00:45,11
      自然界に存在する
      炭素原子の同位体と関係があります

      8
      00:00:45,11 --> 00:00:52,419
      自然界に存在する炭素の
      大部分 99% がC12です

      9
      00:00:52,419 --> 00:00:58,792
      陽子と中性子の数が6個ずつの
      C12が99% です

      10
      00:00:58,792 --> 00:01:07,934
      しかし 陽子の数が6個 中性子の数が7個の
      原子核をもった C13というのが1% 存在します

      11
      00:01:07,934 --> 00:01:12,706
      C14というのは 放射性で
      もっと割合は少ないです

      12
      00:01:12,706 --> 00:01:18,144
      天然の炭素原子には
      このように (3種類の同位体が)含まれます

      13
      00:01:18,144 --> 00:01:24,584
      (炭素原子)で 生物の体も
      タンパク質も ペプチドもできているので

      14
      00:01:24,584 --> 00:01:28,154
      ペプチドの中にも

      15
      00:01:28,154 --> 00:01:36,96
      炭素の原子が100個あれば
      そのうち 1個はC12ではなく C13でしょう

      16
      00:01:36,96 --> 00:01:40,900
      およそそれくらいの割合で
      C13が含まれています

      17
      00:01:40,900 --> 00:01:48,141
      モノアイソトピックマスのピークを
      与えたペプチドは

      18
      00:01:48,141 --> 00:01:52,178
      全ての炭素原子が
      C12でできています

      19
      00:01:52,178 --> 00:01:58,585
      ペプチドはアミノ酸が
      5個とか10個とか20個 つながったものです

      20
      00:01:58,585 --> 00:02:05,458
      炭素原子はその中に
      10個 20個どころか 100個とかたくさんあります

      21
      00:02:05,458 --> 00:02:12,265
      それが全部C12の場合は
      モノアイソトピックマスを示します

      22
      00:02:12,265 --> 00:02:17,904
      1個だけ C13が入っているという分子も
      ある程度 あります

      23
      00:02:17,904 --> 00:02:21,808
      それが (分子量が)1大きいところに
      (ピークが) 出る理由です

      24
      00:02:21,808 --> 00:02:32,185
      2個 C13が入っているという分子もあって
      もう1つ大きいところに(ピークが)出ます

      25
      00:02:32,185 --> 00:02:35,522
      その図にあるように

      26
      00:02:35,522 --> 00:02:44,97
      分子量が600 当たりで一番高いピークは
      モノアイソトピックマスです

      27
      00:02:44,97 --> 00:02:49,135
      分子量が1800 くらいの
      左から3番目のピークは

      28
      00:02:49,135 --> 00:02:57,344
      モノアイソトピックマス(のピーク)と
      1個だけC13が入っているピークは

      29
      00:02:57,344 --> 00:03:00,46
      だいたい高さが同じになります

      30
      00:03:00,46 --> 00:03:07,420
      ペプチドの分子量が大きくなると
      炭素原子の数も多くなるからです

      31
      00:03:07,420 --> 00:03:12,959
      そこにC13が1個入っている
      という確率がだんだん高くなる

      32
      00:03:12,959 --> 00:03:19,566
      さらに分子量が大きくなると
      モノアイソトピックマスを示すものは ピークが低くなって

      33
      00:03:19,966 --> 00:03:27,907
      C13が1個入っているもの 2個入っているものの方が
      量が多くなります

      34
      00:03:27,907 --> 00:03:31,878
      どの場合でも
      PMFでタンパク質の同定をするときに

      35
      00:03:31,878 --> 00:03:37,384
      重要なのは
      モノアイソトピックマスの値です

      36
      00:03:37,384 --> 00:03:42,789
      質量分析計は
      分子量1の違いも測定できる

      37
      00:03:42,789 --> 00:03:50,797
      1の誤差もないからこそ
      タンパク質の同定ができます

      38
      00:03:50,797 --> 00:03:57,771
      それを意識しながら
      解析を行う必要があります

      39
      00:03:57,771 --> 00:04:03,9
      モノアイソトピックマスの
      ピークのリストを作ってもらいます

      40
      00:04:03,9 --> 00:04:08,348
      最終的にピークのリストを
      エクセルシートの形で保存します

      41
      00:04:08,348 --> 00:04:10,316
      そのデータを使って

      42
      00:04:10,316 --> 00:04:15,355
      PMF解析による
      タンパク質の同定を(行います)

      43
      00:04:15,355 --> 00:04:17,257
      最終的に

      44
      00:04:17,257 --> 00:04:23,96
      電気泳動でも行った
      どのバンドがどういう結果になりましたという

      45
      00:04:23,96 --> 00:04:25,231
      一覧が完成します