用語集
MALDI-TOF型質量分析計(マルディトフがたしつりょうぶんせきけい):マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計
α-CHCA(アルファシーエイチシーエー):MALDI-TOFMS用のマトリクス
アセトニトリル:有機溶媒の1種
トリフルオロ酢酸:カルボン酸の1種
マトリクス:ターゲット化合物のイオン化を支援する化合物
リフレクター:反射器
字幕
1
00:00:05,605 --> 00:00:10,643
(37℃ のインキュベーターで
一晩 消化反応を進めました)
2
00:00:10,643 --> 00:00:12,812
(テキストから)変更する点は
3
00:00:12,812 --> 00:00:19,285
50% アセトニトリル
5% トリフルオロ酢酸(TFA)を50μl 加え
4
00:00:19,285 --> 00:00:21,588
というところが
25μl に変更になります
5
00:00:21,588 --> 00:00:22,889
(それから)30分間
6
00:00:22,889 --> 00:00:27,794
振盪器で攪拌とありますが
これを半分の15分に変更します
7
00:00:27,794 --> 00:00:30,296
ゲルの塊のようなものが
できますが
8
00:00:30,296 --> 00:00:34,734
それではなくて
液体の部分をほんの少量でよいです
9
00:00:34,734 --> 00:00:40,240
0.5μl をステンレスプレートの
所定の位置にのせます
10
00:00:40,240 --> 00:00:44,944
ここから 質量分析計での分析です
11
00:00:44,944 --> 00:00:48,281
これは 質量分析計の模式図です
12
00:00:48,281 --> 00:00:53,653
分子量を非常に精密に
分析できる装置です
13
00:00:53,653 --> 00:00:56,289
質量分析計にも 様々なタイプがあって
14
00:00:56,289 --> 00:01:02,862
今回使うのは
MALDI-TOF型質量分析計です
15
00:01:02,862 --> 00:01:11,304
Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization
- Time Of Flight の略です
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00:01:11,304 --> 00:01:14,808
レーザーを使います
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00:01:14,808 --> 00:01:18,478
ステンレスプレートの上に
試料をのせて
18
00:01:18,478 --> 00:01:23,283
さらにその上に
マトリクスと呼ばれる物質をのせます
19
00:01:23,283 --> 00:01:30,90
今回 (マトリクスとして)使うのは
α-CHCA
20
00:01:30,90 --> 00:01:32,92
こういう物質になります
21
00:01:32,92 --> 00:01:35,195
ベンゼン環を持っています
22
00:01:35,195 --> 00:01:39,566
マトリクスと試料を混ぜたものを
用意して
23
00:01:39,566 --> 00:01:42,302
それを乾燥し
結晶にします
24
00:01:42,302 --> 00:01:44,537
そこにレーザーを当てます
25
00:01:44,537 --> 00:01:48,842
レーザーの波長が355nm の
紫外線です
26
00:01:48,842 --> 00:01:54,180
紫外線を当てると
マトリクスがそれを吸収する
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00:01:54,180 --> 00:01:59,719
そのエネルギーが試料の分子にうつると
28
00:01:59,719 --> 00:02:04,391
試料がイオン化されて
蒸発しやすくなります
29
00:02:04,391 --> 00:02:09,95
プラスのイオンとマイナスのイオンが
同時にできますが
30
00:02:09,95 --> 00:02:16,403
このうちプラスのイオンにだけ
高電圧をかけて 蒸発してきたものを
31
00:02:16,403 --> 00:02:20,206
引き出し さらに加速します
32
00:02:20,206 --> 00:02:23,276
こちら側に加速されます
33
00:02:23,276 --> 00:02:29,549
加速された先に勢い余って
飛び出していきます
34
00:02:29,549 --> 00:02:33,486
1m 2m の距離を飛んでいきます
35
00:02:33,486 --> 00:02:37,791
そして リフレクターという
特殊な電極があります
36
00:02:37,791 --> 00:02:43,830
(リフレクターで) イオンが曲げられて
(検出器)に到達すると 検出されます
37
00:02:43,830 --> 00:02:49,102
レーザーを当てるタイミングと
加速するタイミング
38
00:02:49,102 --> 00:02:52,405
それは同期しています
39
00:02:52,405 --> 00:02:58,111
加速してから
検出器にイオンが飛んできて
40
00:02:58,111 --> 00:03:02,515
検出されるまでの時間を
正確に測定する
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00:03:02,515 --> 00:03:05,552
ナノ秒単位で正確に測定します
42
00:03:05,552 --> 00:03:10,557
すると 重いもの
質量が大きなものは
43
00:03:10,557 --> 00:03:14,27
検出器に到達するまでに
時間がかかる
44
00:03:14,27 --> 00:03:15,962
質量が小さいものは 早く到達する
45
00:03:15,962 --> 00:03:17,897
(到達する時間に) 差が生まれます
46
00:03:17,897 --> 00:03:22,836
それから こういう関係式がありますので
47
00:03:22,836 --> 00:03:26,406
イオンの質量が求められます
48
00:03:26,406 --> 00:03:31,845
飛行する時間を測定するので
飛行時間型の質量分析計と呼ばれます
49
00:03:31,845 --> 00:03:37,450
それがTOFと呼ばれる方式です
50
00:03:37,450 --> 00:03:40,653
イオン化のしかたは MALDI
(Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization)
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00:03:40,653 --> 00:03:46,259
それから 質量の求め方は
TOF (Time Of Flight)
52
00:03:46,259 --> 00:03:49,229
MALDI-TOF型質量分析計
という装置です