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    • 用語集 PMF(ピーエムエフ):ペプチドマスフィンガープリンティング
      真空乾燥:減圧した状態で乾燥すること
      トリプシン:消化酵素の1種
      intensity(インテンシティ):強度
      分解能:計測可能な最小値
      質量スペクトル:イオン化した原子や分子の質量mと電荷zの比m/zにしたがって、その相対量を表やグラフの形で表したもの
      プロトン:水素陽イオン
      分子量:分子の相対的質量で単位はない、基準は原子量12の炭素原子

      字幕 1
      00:00:05,605 --> 00:00:06,973
      今日行う実験は

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      00:00:06,973 --> 00:00:14,381
      バンドがたくさん出てきましたが
      そのバンドのタンパク質は何なのか ということです

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      00:00:14,447 --> 00:00:18,51
      質量分析によるタンパク質の同定と

      4
      00:00:18,51 --> 00:00:19,886
      一次構造の解析を行います

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      00:00:19,886 --> 00:00:21,921
      質量分析というのは

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      00:00:22,22 --> 00:00:24,724
      分子量を求める実験手法です

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      00:00:24,724 --> 00:00:29,129
      非常に正確に
      分子量を求めるには

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      00:00:29,129 --> 00:00:30,830
      タンパク質であれば

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      00:00:30,830 --> 00:00:34,401
      10万とか14万とか
      書いてありますが

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      00:00:34,401 --> 00:00:42,175
      有効数字は1桁か2桁の
      精度しかありません

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      00:00:42,709 --> 00:00:45,578
      そういう大雑把な分子量ではなく

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      00:00:45,578 --> 00:00:49,883
      分子量の一の位まで
      正確に求められるような

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      00:00:49,916 --> 00:00:52,152
      そういう分析をします

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      00:00:53,19 --> 00:00:56,723
      それから とても少ない量の試料

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      00:00:56,723 --> 00:01:02,462
      電気泳動で バンドが かろうじて
      見えるか見えないかくらいの少ない量でも

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      00:01:02,462 --> 00:01:06,800
      測定ができるという手法です

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      00:01:07,0 --> 00:01:08,802
      それを利用して

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      00:01:08,802 --> 00:01:13,473
      このバンドが
      何というタンパク質なのかを

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      00:01:13,473 --> 00:01:14,941
      調べます

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      00:01:14,941 --> 00:01:17,510
      その中の 1つの方法として

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      00:01:17,510 --> 00:01:20,947
      PMF
      (Peptide Mass Fingerprinting)

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      00:01:20,947 --> 00:01:23,917
      PMF解析の原理という図があります

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      00:01:23,917 --> 00:01:25,285
      それを行います

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      00:01:25,285 --> 00:01:30,290
      (タンパク質をペプチドに消化して)
      質量分析をします

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      00:01:30,290 --> 00:01:33,760
      図の横軸に「m/z」と
      書いてあります

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      00:01:33,760 --> 00:01:36,730
      これは 基本的に
      分子量に相当するものです

      27
      00:01:36,730 --> 00:01:43,570
      分子量に 水素イオン(プロトン)が
      くっついたものの質量になります

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      00:01:43,570 --> 00:01:48,41
      だから 右のほうに行けば行くほど
      分子量が大きいです

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      00:01:48,41 --> 00:01:56,149
      それから intensityと言いますが
      これはペプチドが検出された強度です

      30
      00:01:56,149 --> 00:02:00,86
      棒のようなものが
      一本一本立っていますが

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      00:02:00,86 --> 00:02:04,190
      拡大してみると
      ピークになっていて

      32
      00:02:04,190 --> 00:02:08,995
      分子量の測定が
      とても正確に行えて

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      00:02:08,995 --> 00:02:10,897
      分解能がとても高いので

      34
      00:02:10,897 --> 00:02:14,100
      針のような
      細いピークになっています

      35
      00:02:14,401 --> 00:02:16,36
      そこに書いてあるように

      36
      00:02:16,36 --> 00:02:20,507
      大きな分子量のペプチドは
      右のほうにピークを与えて

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      00:02:20,507 --> 00:02:23,777
      小さな分子量のペプチドは
      左の方にピークを与える

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      00:02:23,777 --> 00:02:26,513
      それで こういうグラフができます

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      00:02:26,513 --> 00:02:30,116
      これを 質量スペクトルと呼びます

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      00:02:30,116 --> 00:02:34,621
      この質量スペクトルを
      バンドそれぞれについて測るのを

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      00:02:34,621 --> 00:02:36,222
      明日の実験でやります