用語集
ATPase(エーティーピーアーゼ):ATPを分解する酵素
BPB(ビーピービー):ブロモフェノールブルー、酸塩基指示薬の1種
SDS(エスディーエス):ラウリル硫酸ナトリウム、陰イオン性界面活性剤の1種
Tris(トリス):トリスヒドロキシメチルアミノメタン、緩衝剤の1種
アクトミオシン:アクチンとミオシンの結合体
アルミブロック恒温槽(あるみぶろっくこうおんそう):熱媒体としてアルミブロックを用いる恒温槽
緩衝液(かんしょうえき):濃度が変化してもpHが大きく変化しない溶液
電気泳動(でんきえいどう):荷電分子が電場中を移動する現象を利用してタンパク質を分離する手法
透析(とうせき):タンパク質などのコロイド粒子が半透膜を通過できないことを利用して不純物を除く操作
透析外液(とうせきがいえき):透析チューブを漬ける溶液
字幕
1
00:00:05,605 --> 00:00:13,313
(クロマトグラムでピークを示した3本の)試験管から
それぞれ少しずつ採取して 電気泳動をして
2
00:00:13,313 --> 00:00:18,318
それぞれのピークで
どんなタンパク質が出てくるか分析するのですが
3
00:00:18,318 --> 00:00:27,193
カラムにかけて分離する前の試料
遠心分離後の上清も
4
00:00:27,193 --> 00:00:31,965
それも同時に電気泳動で分析します
5
00:00:31,965 --> 00:00:33,800
(4つの試料を)
マイクロテストチューブにとります
6
00:00:33,800 --> 00:00:38,972
さらに 試薬を加えます
7
00:00:39,773 --> 00:00:44,611
50% グリセロール
10mM Tris-HCl(pH 7.6)
8
00:00:44,611 --> 00:00:50,784
1% SDS 0.01% BPB
10% 2-メルカプトエタノール
9
00:00:50,784 --> 00:00:52,852
という試薬です
10
00:00:52,852 --> 00:01:00,160
青い色が付いた試薬で
青は BPBというpHの指示薬の色素です
11
00:01:00,160 --> 00:01:06,433
手袋をしてふたを開けて
マイクロピペットで 50μl 加えます
12
00:01:06,433 --> 00:01:11,604
それを 手で振り混ぜたり
指ではじいたりして攪拌してください
13
00:01:13,173 --> 00:01:19,179
(分離前と) カラムにかけて分離した後の
3つのピーク時の試料を並べて
14
00:01:19,179 --> 00:01:23,49
電気泳動を行い
結果を比較します
15
00:01:23,49 --> 00:01:23,983
もう一つ
16
00:01:23,983 --> 00:01:30,924
皆さんが 先週の実験で使ってきた
アクトミオシンも
17
00:01:30,924 --> 00:01:35,261
電気泳動で分析します
18
00:01:35,261 --> 00:01:38,698
冷蔵庫に入っている
皆さんのアクトミオシン
19
00:01:39,132 --> 00:01:43,903
これを 氷の上にとります
20
00:01:43,903 --> 00:01:49,9
そして 高塩濃度緩衝液で希釈して
21
00:01:49,9 --> 00:01:55,482
以前 ATPase活性の測定のときに
0.75mg/ml の溶液を1.0ml 作りましたが
22
00:01:55,482 --> 00:02:01,588
それと同じ要領で
各班のタンパク質濃度から計算して
23
00:02:01,588 --> 00:02:07,861
4mg/ml の溶液1.0ml を
試験管に作ってください
24
00:02:09,429 --> 00:02:19,439
作ったら それを振り混ぜて
全て透析チューブに入れて透析します
25
00:02:19,706 --> 00:02:25,912
アクトミオシンは高塩濃度緩衝液
0.6M KCl に溶けています
26
00:02:26,579 --> 00:02:29,582
塩濃度が高いと
電気泳動がきれいにできません
27
00:02:29,582 --> 00:02:36,956
特に KClのカリウムイオンは
電気泳動と相性が悪いです
28
00:02:36,956 --> 00:02:39,459
それを除去するために
透析を行います
29
00:02:39,459 --> 00:02:41,928
今日の透析外液は
30
00:02:41,928 --> 00:02:54,274
10mM Tris-HCl (pH7.6)
0.1%SDS 5mM の2-メルカプトエタノールです
31
00:02:54,274 --> 00:02:57,110
それを冷蔵庫に入れて一晩置きます
32
00:02:57,110 --> 00:03:00,180
特に カリウムイオンが電気泳動を妨害するので
33
00:03:00,347 --> 00:03:04,951
それを除去するのが
この操作になります
34
00:03:04,951 --> 00:03:12,359
皆さんは 手袋をしてから
自分の班の(透析)チューブを出して
35
00:03:12,359 --> 00:03:15,362
外側をキムワイプで拭いた後
36
00:03:15,362 --> 00:03:20,133
(マイクロテストチューブ)の中に
透析チューブの中身を入れてください
37
00:03:20,133 --> 00:03:25,538
アクトミオシンを
チューブにとったうち 50μl を
38
00:03:25,538 --> 00:03:31,878
1.5ml のチューブに移します
39
00:03:32,145 --> 00:03:42,255
そして 昨日使った青い色素(BPB)の入った
電気泳動試料用の緩衝液を
40
00:03:42,255 --> 00:03:47,894
50μl とって混合し
電気泳動用試料とします
41
00:03:47,894 --> 00:03:55,835
電気泳動の前に
加熱して還元する操作が必要です
42
00:03:56,69 --> 00:04:00,407
チューブに100μl
電気泳動用試料ができたら
43
00:04:00,407 --> 00:04:06,680
95℃ にした アルミブロック恒温槽がありますから
そこに置いてください
44
00:04:06,880 --> 00:04:11,651
5分経ったら出して
室温に戻すようにしてください
45
00:04:11,818 --> 00:04:18,158
全部で5つの試料を
分子量マーカーと一緒に
46
00:04:18,158 --> 00:04:22,262
電気泳動をします