水産資源の分布は、その種類や好む生息地によって異なる。例えば、小型の遠洋魚類はクロロフィル濃度や水温が特定の場所に集中するなど、水産資源の分布は特定のパターンを持っている。魚は、そのライフサイクルにおいて、産卵、摂餌、成長に適した場所に分布する傾向がある。また、資源の分布は、魚の行動や個体群の動態など、他の要因にも影響される。魚類が多く分布する重要な地域を特定することは、漁業管理のための生態系アプローチ(EAFM)を支援する一つの方法であり、その後、漁業資源の持続可能性を支援することにもなる。漁業資源の分布情報は、魚類の分布とその地域の海洋学的特性との関係を分析することによって得ることができる。魚類の分布と環境との間には大きな相関があるからである。