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    • そこで,私たちの研究室では,生物に対して安全なタンパク質を素材とした「生物分解性凝集剤」の開発に関する研究を行っています。

      下の写真は,日本の一般的な土壌である「珪藻土」の懸濁液を,大豆タンパク質から作った凝集剤で凝集処理した様子です。右のメスシリンダーには凝集剤を加えていません。

      凝集剤を加えると,小さな粒子が凝集体を形成し,速やかに沈降する様子がわかると思います。


    • 次の写真は,富栄養化した湖沼に発生する「アオコ」の「磁性凝集処理」の写真です。

      使っている凝集剤は,上の写真と同じ大豆タンパク質から作った凝集剤です。

      アオコは密度が水に近いので,凝集体を形成しても,なかなか沈降しません。


      そこで,微細な磁性微粒子と共凝集させ,それを磁石で分離する研究を行っています。

      具体的には,まず,アオコの懸濁液に磁性鉄(四三酸化鉄)の微粉末を加えてよく撹拌して均一に混合します。

      そこに凝集剤を加えて撹拌すると,アオコと磁性鉄が一緒に凝集します。これに磁石を近づけると,写真のように共凝集体を分離することができます。