ピストンコアラーが着底するとき、多くの場合その衝撃で表層堆積物が吹き飛んでしまいます。図6に示すような小型の柱状採泥器をパイロットウェイトの代わりに着底させ、表層堆積物を別途採取する方法もあります。フレーガーコアラー(図6-a)は採泥管の上部に重錘を取り付けた採泥器で、自重により海底に貫入して表層数十㎝の堆積物を採取します。採泥管下部に取り付けた逆止弁と回収時に閉鎖する上部の蓋の働きによって堆積物を保持し脱落を防ぎます。アシュラ採泥器(図6-b)はマルチプルコアラーと同じ採泥管ユニットを使用し、採取したコアの上下に蓋をして密閉することにより不攪乱で高品質な表層堆積物試料を採取する表層用採泥器です。