섹션 개요

    • 北海道南部に生育するマコンブを例に、その巨視的世代の成長過程を見てみましょう。
      マコンブ胞子体は冬から春にかけて成長します。親潮(寒流)の豊富な栄養分を吸収して大きくなります。
      この時、余分な栄養分を体内に溜め込みます(和食文化を支えるグルタミン酸などの形で)。最も伸長する時期で、1日に凡そ5㎝伸びます。
      その後、春の植物プランクトンの大増殖(ブルーミング)以降、海水中の栄養塩類が枯渇すると、貯蔵した栄養分を利用してしばらく成長します。

    • やがて貯蔵した栄養分が無くなると、春から夏の光環境の好転に支えられアルギン酸などの多糖類が蓄積されます。
      やがて貯蔵栄養素もなくなってくると、先端部から枯れ(末枯れ)、そして成熟期を迎え生殖器官(子嚢斑)を形成します。
      その形成の時期や程度は次世代の生物量を大きく左右します。
      子嚢斑から放出される遊走子は、走化性を有し、狭い範囲ながらも、より良い微視的環境を目指して着底します。
      その後雌雄配偶体となり、生殖細胞同士の受精を経て再び胞子体世代となります。
      枯れていく先端部の組織は、子嚢斑部位や分裂組織への資源の供給源として機能し、その結果成熟することなく枯死していくことになります。
      まさに、先端の部位は、身を削って基部を生かす役目を担っています。
      生き残った基部の分裂組織は、再び親潮の恩恵を受けて再生し2年目の個体として成長していきます。