天然イカナゴ属の1種の成長,摂餌状態と環境の関係(解釈・考察)
章节大纲
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①水深5mと35mの海水密度の差が小さいと(つまり陸奥湾の表層に陸水流入量が少ないと),
②冬季の鉛直混合が促進されて,
③餌生物が増え,
④餌を多く食べ,
⑤体長6mmと10mm時点で栄養を蓄えて太っている
これらが統計的に証明出来ました。
ただし低水温だと、
⑥消化速度が低下して,
⑦見かけ上摂餌量がアップしてエネルギー取り込み量はむしろ低下しますが,
③の効果(β=0.75と0.66の絶対値)>⑥の効果(β=−0.45と−0.56の絶対値)なので,
陸奥湾の水温環境は⑤肥満度を低下させるほど強い効果ではないことが統計的に証明出来ました(0.60倍(=0.45÷0.75)から0.85倍(=0.56÷0.66)の効果と計算できます)。