生物と環境が影響を及ぼし合うことを相互作用といいます。例えば、部屋が暑いときに上着を脱ぐこと、人の体温によって部屋がさらに暑くなることは、人と室温の相互作用の例です。ここで挙げた写真も相互作用の例です。左から順に、配偶関係(オス(大きなヤドカリ)がメス(小さなヤドカリ)を連れて歩いている)、親子関係(親(大きなイソギンチャク)が腹部に子を付着させている)、捕食・被食関係(扁形動物のヒラムシがブドウガイを捕食している)、私の犬(私に向かってニッコリしている)です。対象としている生物が環境からどのような影響を受けて、そして環境にどのような影響を及ぼしているのかを調べることが、「相互作用を研究する」という言葉の意味です。
生物学の多くの分野が、生物の中身を調べているのに対して、生態学は生物と「外」の関係を調べているのが特徴と言えるでしょうね。