Section outline

    • 担当教員: 安藤 靖浩
    • 魚に含まれる機能性成分EPA・DHA量はどのくらいなのか?


       推奨値を満たすにはどの位食べればよいのか


      天然魚 vs 養殖魚 EPA・DHAが多いのはどちら?


       筋肉中のEPA+DHA量を比較すると・・・


      この回では海産魚の機能性成分として有名なEPAとDHAについて取り上げます。と言っても、ヒトに対してどんな機能があるかではなく、魚に入っているこれらの量のお話です。EPA、DHAを含めた油分の分析が水産学部での私の専門領域です。

    • EPA+DHA 1g に相当する可食部の量


          EPA+DHA 1g を含む魚介類可食部(生)の量(g)

             日本食品標準成分表(七訂)より算出


      EPAとDHAを一日にどれくらい摂取すればいいのか、推奨値というものがあります。日本ではEPA+DHAの合計で1gとされています。このグラフは、この1gを含む魚の可食部の重量を示したものです。魚種によって大きな違いがあることが分かります。魚を選ぶときの参考にしてみてください。ただし、同じ魚種でも部位によって違いがあり、また季節や海域によって大きく変動することが知られています。

    • 天然魚と養殖の比較筋肉中のEPA+DHA量




            筋肉中のEPA+DHAの量(g/100 g)

               日本水産油脂協会『魚介類の脂肪酸組成表(1989年)』より概算を算出


      これは天然魚と養殖魚の筋肉100gに含まれるEPA+DHAのおよそのg数を示したものです。意外かも知れませんが、たいていは養殖魚の方に多く含まれています。なぜでしょう? 授業ではその仕組みも含めて解説します。