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    • 担当教員: 藤田 雅紀
    • 海洋生物の毒


      1:(食用)海洋生物の毒成分について知る

        


      2:自然毒による食中毒とその対策について知る

       


      3:海洋生物の毒成分と薬の関係について知る

        



      海洋生物の毒の講義目標です。食用となる海洋生物にも有毒なモノや、条件により毒化するものがたくさんいます。それらの毒成分や毒化する理由、さらに食中毒の機構や対策を知るのが目的です。また、海洋生物の毒には薬になっているものもあります。


    • フグ毒



      海洋細菌が生産し、食物連鎖でフグに蓄積すると考えられている


      貝毒




      下痢性・麻痺性・記憶喪失性・神経性貝毒がある。全て植物プランクトンが生産し、二枚貝に蓄積する。


      フグのテトロドトキシンは毎年のように死亡例が報告される自然毒です。ナトリウムチャネルの阻害により、呼吸が麻痺し死亡します。様々な生物が含有していますが、本当の生産生物は未だ不明です。貝毒は様々な化合物の総称です。下痢から神経障害まで様々な毒性を持ちます。北海道ではほぼ毎年、二枚貝の毒化が発生しており、出荷制限がかかっています。






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       海洋生物はで身を守っているものが多い(化学防御)

               

       海洋生物はになる






      海洋生物由来の医薬品(抗がん剤等)やその候補物質


      海洋生物には毒をもつものが非常に多いです。これは動きが遅く柔らかい海洋生物が毒で身を守っているからです。したがって、これらの多くは食用ではありません。ただ、毒と薬は使い方が異なるだけで生体にとって同じ作用を示す物質です。それゆえ、海洋生物は医薬資源として有望なものが多いです。