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    • ヨウ素129 (129I)は大気中のキセノンと宇宙線が反応して生成されます。また、地殻においても天然ウランの自発核分裂の際にも生成されることがあります。半減期が1570万年と他の放射性ヨウ素に比べて長いのですが、存在量が少なく、測定は非常に大変です。AMS(加速器質量分析計)という高額な機器で測定します。

      福島第一原発事故ではヨウ素131という半減期8日の核種がかなり放出されましたが、現在では検出は出来ていませんが、この動きを再現するために、同じように事故由来のヨウ素129 (129I)を使って再現しようという試みもされています。




    • 海洋の放射性ヨウ素  129I


       129Iは海洋に移行し、海水中の安定ヨウ素(127I)と均一に混ざり、その結果、原子数比(129I /127I):1500 x 10-15という割合に落ち着きます。この割合のずれをみることで、例えば福島第一原発事故由来や再処理施設由来の129I の量や動きを把握することもできます。