干潮時に潮が引いて、潮間帯が露出すると所々に、岩のくぼみに海水が取り残され大小の「池」が出現する。これらは潮だまりあるいはタイドプールと呼ばれる。タイドプールもまた、ユニークな生活環境を生物に提供する。タイドプールは常に海水で満たされてはいるが、その環境条件は安定したものとは言い難い。例えば夏の暑い盛りには水温は40℃近くにもなり(北海道ではなかなかそこまでは上がらないが・・)、1日の水温の変化はかなり大きい。また、雨が大量に降れば、真水が流入して塩分濃度は下がるであろうし、晴天が続けば蒸発により塩分濃度は高くなるであろう。このようにタイドプールは生物にとってかなり過酷な環境のようであるが、そこにも多種多様な生物が生息しており、機会が有ればそのような生物にも注目して欲しい。