LASBOS Moodleでは、北海道大学の授業の一部を一般向けに紹介するため、授業紹介コースを開設しています。
授業スケジュールや、成績評価の方法などは、北大ELMSの授業グループ（北大限定）やシラバスで確認してください。
はじめに フィールド研究では、フィールド（野外）観測で研究試料を得てデータを得ます。野外に出るのは、苦労するけれど、楽しいです。これがフィールド研究の醍醐味でしょう。いっぽう、フィールド研究で大事なことは、その野外観測で得られたデータを整理・解析・発表するところです。この大事なところを、初めに学んでもらうのが、本授業の内容です。データ整理のやり方に加えて、プレゼンの仕方も、少人数の演習授業で学んでもらいます。
2021年度
責任教員：水産学部・海洋生物科学科：大木淳之（ooki◎fish.hokudai.ac.jp） ◎をアットマークに変換
課題提供教員：松野孝平、山本潤、中屋光弘、大木淳之
プレゼン指導：上記教員に加えて、野村大樹、芳村毅、上野洋路
履修者の皆様：授業スケジュールは、ELMSの授業グループから確認してください。
・ガイダンス（大木：オンライン）
・動物プランクトン解析の説明解説・レポート課題の提示（松野：オンライン）
・動物プランクトン解析（松野：オンライン）
・動物プランクトンのレポートフィードバックなど（松野：オンライン）
・海洋観測の解説、データを手描きでまとめる（今井 対面＆オンデマンド）
・海洋データを図にする。エクセルとパワポ （大木 対面＆オンデマンド）
・図にした海洋データを解釈する （大木 オンライン＆オンデマンド）
・イカ漁獲量データの解析説明・レポート課題説明 （山本 対面＆オンデマンド）
・イカ漁獲量データの解析つづき（山本 対面＆オンデマンド）
・アイナメ耳石解析の説明・レポート課題説明 （中屋 対面＆オンデマンド）
・アイナメ耳石解析のつづき （中屋 対面＆オンデマンド）
・アイナメ耳石解析のつづき （中屋 対面＆オンデマンド）
・プレゼンの準備 （大木ほか オンライン）
・学生プレゼン （大木ほか オンライン）
※レポート課題4件（動物プランクトン、イカ漁獲量、アイナメ耳石、海洋データ解析）
※学生プレゼン レポート課題4件のうち、１件を選んで、各自5～10分のプレゼンをやってもらいます。後半の授業では、プレゼン資料（パワポ）のまとめかた、発表原稿のチェックなど、はじめてのプレゼンをサポートします。そのうえで、最終回に一人ずつオンライン発表をしてもらいます。
以下のコースにリンクしてください（準備中）。
2019年JAMSTECのみらい北極航海にて、動物プランクトンの観測をした時の動画です。ご覧ください。
プランクトンネットの準備です プランクトンネットの投入です。 海氷域でのプランクトンネット観測です。
みらい（研究船）の実験室でのプランクトンソーティングです。
本授業のプランクトンデータ解析では、船上で撮影したプランクトン画像を使って、ソーティングと計数を行ってもらいます。海洋環境とプランクトン分布の関係について解析してもらいます。
練習船うしお丸でイカの色素胞を調べる解剖の様子です。
本授業で使うイカ漁獲量データは、練習船おしょろ丸の日本海航海で漁獲されたイカの漁獲量、サイズ、成長段階などを調べて集計したものです。
資源管理に欠かせない生態学的知見の収集（担当：中屋光裕）
漁業対象種の資源量は、自然的要因だけでなく人為的な要因が関係しており、個体群を維持するには、状況を把握し動向を予測した適正な資源管理が望まれる。近年資源管理に数理モデルやコンピューターシュミレーションを用いることが普及している。これらは一見万能そうに見えるが、生物学的知見による裏打ちされたものでなければ、単なる数値遊びとなってしまう。
適切な資源管理を行うには、対象生物が減耗の激しい生活史初期にどのような成長を経て加入に至り、何歳で繁殖に加わり、どれくらいで寿命をむかえるのかといった生き方に関する情報は欠かせない。
本課題では、魚類の生活史初期における成長解析の基礎を知るために、函館湾周辺で採集されたアイナメ稚魚の耳石に1日1輪形成される輪紋（耳石日周輪）の観察を行う。今回は、顕微鏡下での直接観察の代わりに、画像データを用いて輪紋の計数・計測を行う。
アイナメ稚魚の魚体測定の写真（上）
アイナメ稚魚の耳石写真（下）
