研究手法
セクションアウトライン
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1997 年 10 月から 1998 年 10 月にかけて西部北極海の氷塊上に係留された,カナダ砕氷船を観測採 集基地とした研究プロジェクト SHEBA が行われました(概要図)。SHEBA では約 2 週間に 1 回の動物 プランクトン層別採集が行われ,採集試料は 4%ホルマリン海水に固定されました(図1)。
これらの試料を今回,本学の山口准教授が米国ウッズホール海洋研究所の研究者と共同研究を行い, 同試料中に優占する動物プランクトンのうち未解析であった,優占する肉食性カイアシ類 2 種を,発育 段階や再生産状態毎に同定計数を行いました(図2)。

図1.氷上定点において1年間にわたり採集された動物プランクトン試料。

図2.プランクトン試料中に出現した動物プランクトンの肉食性カイアシ類。カイアシ類は甲殻類で,脱皮を行い親に成長。受精や抱卵の有無などから再生産時期を特定。